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パワーハラスメント

絶対にあってはならない、権力を笠に着た職場での横暴な行為。ここでは、パワーハラスメントに関する基礎知識や、弁護士への相談事例をレポートします。

優位な立場から行われる不愉快な行為や威嚇

パワーハラスメントの言葉の成り立ちは、“power”が力・権力、そして“harassment”は、苦しめること、悩ませること、迷惑という意味です。

「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告」(厚生労働省)では、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう」と定義されています。

上司から部下へ、先輩・後輩同士や同僚同士、さらには部下から上司へなど、互いの立場にかかわらず、さまざまな優位性を背景に行われる不愉快な行為や威嚇も、すべてパワーハラスメントにあたります。

「人件費を削減したいため、自主退職に追い込むために、組織ぐるみでパワハラをしている」という悪質なケースも、時にはみられます。

具体的な行為としては、「人格の否定」「学歴などによる差別」「過剰な叱責や言葉の暴力」「無理なノルマの要求」「仕事をまわさない」「仲間はずれにする」「仕事以外の社外の飲み会・イベントへの参加強制」などが挙げられます。

こういった行為に対し、パワーハラスメントの被害者は、民事で訴訟による損害賠償を請求することができます。

その根拠となるのが、会社は従業員との間で交わした雇用契約に付随して、職場環境を整える義務(職場環境配慮義務)を負っていて、パワハラやセクハラなどの被害が発生した場合、職場環境配慮義務違反、債務不履行責任<民法第415条>となることです。

また「使用者責任」<民法第715条>も問われます。

さらに、加害者個人には、刑事責任を問える可能性があります。

パワーハラスメントに「殴る」「蹴る」などの暴力が伴った場合は、「傷害罪」(人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する<刑法第204条>)や「暴行罪」(暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する<刑法第208条>)など、刑事責任を問える可能性があります。 

弁護士によるパワハラのトラブル解決事例

■Yさん(30代女性)の場合

通信関連の会社で営業を担当するYさんは、会社の吸収合併を機に、上司からの過度の叱責をたびたびを受けるようになり、体調を崩して休職する状況におちいってしまった。

6ヵ月後、Yさんは医師から「復職可能」との判断を受けることができ、その旨を会社に連絡したが、人事担当者から「あなたの戻る仕事はない」と退職勧奨を受けた。

そこで復職を希望するYさんは、労働問題を専門にする弁護士に相談。

Yさんから事の経緯をきいた弁護士は即座に会社側に連絡したが、会社側の産業医から「体調悪化の可能性があるので、復職を認めない」との回答があった。

これを受けてYさんは、交渉の方針を復職から好条件での退職へと変更。

その意を受けた弁護士は交渉を続けた結果、退職金の満額支給に加えて解決金(月給の12ヵ月分)の支払いを獲得した。

⇒ パワハラで追い詰められたときに相談できる弁護士事務所リスト

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