労働問題で頼れる弁護士事務所ガイド » どんな相談がある?労働問題の種別リスト » その他(法律違反の賃金カットなど) » 内部告発

内部告発

内部告発することによって生じる労働問題の基礎知識と、弁護士による解決事例を紹介します。

正当性のある内部告発者は保護される

内部告発とは、企業の内部の人間が不正の目的なく所属組織の不正や悪事(法令違反など)を、社内の上司や社外の監督官庁(労働基準監督署)あるいはマスコミなどへ知らせることをいいます。

近年では、こうした内部告発によって、組織ぐるみの不正(事故の隠蔽、データの改ざんなど)が、公になる事件が増えています。

しかし、内部告発を社員がおこなうと、就業規則にうたわれた守秘義務の違反、あるいは名誉毀損などを理由として、懲戒、解雇といった処分を受けたり、損害賠償を請求されるといった面も伴います。

そういった不当行為に対抗すべく、2006年に施行された、企業内での法令違反の通報者の保護をはかる「公益通報者保護法」では、正当な内部告発であれば、内部告発を理由にした解雇は無効となり、減給や転勤などの取扱いも禁じられています。

内部告発の「正当性」にとは、以下のようなポイントを総合的に考慮して判断されます。

【ポイント1】内部告発の真実性

告発内容が真実であること、あるいは真実であると信じるに足りる根拠があること。

これが満たされていないと、虚偽、もしくは軽率な行為とみなされ、保護を受けることができません。

【ポイント2】目的の公益性

内部告発の目的が公益にのっとったものか、あるいは加害目的がないものであること。

告発の目的が不当(例えば,権力闘争の一環としてなされる場合など)であれば、告発した内容が真実でも保護されるとは限りません。

【ポイント3】手段・方法の相当性

企業内の通報窓口が有効に機能している場合(隠蔽されるリスクがない)は、最初にそれが選択されるべきとされます。

それ以外の告発先(監督官庁、マスコミ、一般住民などの第三者)を選択すると、企業業績に甚大な影響をあたえ全従業員にとっても深刻な不利益を招くことになりかなないため、手段の相当性が否定される可能性があります。

その場合は、保護を受けることができません。

内部告発のトラブル解決事例

■Hさん(50代男性)の場合

大手精密機器メーカーに販売チームリーダーとして勤務するAさんは、「上司が取引先の社員の引き抜きを画策していること」を社内のコンプライアンス室に通報したところ、意にそぐわない研究職へと配置転換を命じられた。

弁護士をたてて、会社を相手に配転命令の無効確認と損害賠償を求めて訴訟をおこしたHさんは、一審では請求が棄却されてしまった。

しかし二審において、配転先で勤務する義務がないことが確認され、会社と上司に計220万円の賠償金が命じられた。

⇒ 内部告発による不利益を受けた場合、頼りになる弁護士事務所リスト

労働問題に強い法律事務所案内
労働問題を弁護士に依頼するための基礎知識